南阿蘇鉄道 トロッコ列車往復乗車券

前回に引き続き、南阿蘇鉄道ネタです。

南阿蘇鉄道は高森駅以外のすべての駅が無人駅であるという性質上、高森駅を含めた全駅で運賃は列車内で収受します。現在、不通区間が存在することからJR連絡乗車券の発売も中止しており、事実上普通乗車券の発売はしていないこととなります。

ただし、座席が指定されるトロッコ列車に限っては乗車券と料金券を一葉としたきっぷが発売されます。

南阿蘇鉄道のトロッコ専用料金は片道510円ですが、乗車した列車と同一運用の列車で往復乗車する場合には往復820円と割引が設定されています。したがって、高森~中松間のトロッコ列車往復乗車券の発売額は高森~中松間の往復運賃580円に往復割適用のトロッコ専用料金820円を加算した1400円となります。

高森駅に停車中のトロッコ列車
トロッコ列車車内からの車窓
熊本地震以前は特殊自動閉塞(軌道回路検知式)により運行していたが、高森~中松間の部分開通以降はスタフ閉塞を施行している。

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なお、同日は平日であり本来であれば普通列車が運行されるはずですが、どういうわけか高森14:45発の列車はトロッコ列車として運行されていました。特段、駅やホームページには掲示はありませんでしたが、高森→中松間の片道で団体利用があったことから事前の申し込みによりトロッコ列車が臨時運行されたものと推測されます。本来普通列車が運行されるスジでトロッコ列車が運行されていたということは普通列車は運休したものと思われますが、トロッコ列車に変更となった旨は特段駅などにおいて公告されていませんでした。

駅において特段の公告なく、普通列車を運休して別途料金が必要なトロッコ列車を運行するのがなぜ許されているのか甚だ疑問であり、「今日はトロッコですよ」の一言で片づけて良いものではないとは思いますが、まぁ深くは突っ込まないでおきましょう。