立席特急券で特定の特急料金は適用される?
2025年12月26日から翌1月4日までの期間、東海エリアの在来線特急列車のうち、「しなの」「ひだ」「南紀」号が全車指定席で運行されています。また、これらの全車指定席の列車においては普通車指定席が満席となった場合においては立席特急券が発売される旨が案内されています。
一方、東海エリアの一部区間においては、50km以下あるいは30km以下の区間において通常より割安な料金で自由席特急券を発売する特定の特急料金が設定されています。
では、これら特定の特急料金が適用される区間において立席特急券を発売する場合、特定の特急料金は適用されるのでしょうか?
結論からいえば、特定の特急料金が適用されます。
東海エリアにおける特定の特急券の発売は、旅客営業規則第57条の3第2項4号に規定されており、ただし書には「ただし、立席特急券及び自由席特急券に限る」と明記されています。
なお、同区間における特急料金は、規則第125条1項1号ロの(イ)dに規定されており、立席特急料金と自由席特急料金は同額です。
すなわち、同区間において指定席を利用する場合には規則所定の料金となる一方、立席あるいは自由席を利用する場合には割安な特定の特急料金が適用されることとなります。
筆者は、特急の全車指定席化の施策自体には基本的に好意的な立場をとっていますが、満席の場合に限って著しく低廉な料金で乗車可能となる料金設定は公平性に欠けると考えています。
発売事例
実際の発売事例をみてみましょう。
「しなの」号
大崎駅VF2発行、多治見から中津川まで「しなの9号」の立席特急券です。
中央西線では多治見・塩尻間の50km以下の区間において特定の特急料金が設定されています。
立席特急券として発売する場合には「特定特急券(立席)」の名称で発行されます。同様の名称で発行される特急券には、奥羽本線の福島・新庄間(山形新幹線)または田沢湖線・奥羽本線の盛岡・秋田間(秋田新幹線)において特急列車の普通車指定席の空席を利用する場合に発売される特定特急券があります。
ただし、山形・秋田新幹線において発売されるものは空席に着席可能な特定特急券であるのに対して、こちらは例え空席があっても着席できない立席特急券を特定の特急料金により発売したものです。両者は制度上まったく異なるものであり、同一の名称が与えられているのはどうなのかと思うのですが……
「ひだ」号
北千住駅VF5発行、飛騨古川から猪谷まで「ひだ3号」の立席特急券です。
高山線では岐阜・猪谷間の50km以下の区間において特定の特急料金が設定されています。
「南紀」号
※現在のところ入手できていません。


